お知らせ

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【開催結果報告】消費者公開セミナー 「詐欺・悪質商法」 なんで騙されちゃうの?

イベント名:消費者公開セミナー『詐欺・悪質商法〜なんでだまされちゃうの?〜』

日  時:平成27年2月14日(土)13:00~16:40
 
会  場:司法書士会館地下1階「日司連ホール」
 
参加人数:58名
 
当日の様子:
消費者庁、東京都、新宿区、独立行政法人国民生活センター、日本司法書士会連合会の各団体からご後援をいただき、東京司法書士会が例年開催している消費者公開セミナーが本年も開催されました。
今年のテーマは昨年に引き続き、『詐欺・悪質商法〜なんでだまされちゃうの?〜』というものです。
 
 司会 渡邉 消費者問題対策委員
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 開会挨拶 肥口ふみ枝 東京司法書士会副会長
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開会挨拶の後、本セミナーは四部構成で行われました。
 
 
 第1部  落 語
 
第1部は、このセミナーの定番となりました落語の上演です。
若手実力派である 三代目 桂やまと 師匠が登場し、師匠目当ての多くの観衆をぐっと引きつける前振りから「不動坊」の演目を演じていただきました。本セミナーのテーマ「なんでだまされちゃうの?」にちなんだ、人が人をだまそうとする場面が面白おかしく語られる演目です。
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演目の終わりには踊りの披露もしていただき、笑いに包まれたひと時を過ごすことができました。
 
 
 
第2部 講 演(1)
 
続いて、第2部では、東京都消費生活総合センターの相談課長である 阿部耕治 様より『最近の相談事例と東京都の取り組み』と題したご講演をいただきました。
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東京都消費生活総合センターからは毎年このセミナーで同様のご講演をいただいており、阿部相談課長も昨年に引き続いてのご登壇です。
全体としてご高齢の方の相談が依然として高い割合を占めていること、ご高齢の方の被害額は高額となっていること、そうした中で特殊詐欺に関する相談が相当の割合で存在していることなどをご説明いただき、最新の詐欺の手口も具体的にご紹介いただきました。
 
 
 第3部 講 演(2
 
第3部では、警視庁の犯罪抑止対策本部で特殊詐欺対策を担当されている 髙﨑 光 警部に『都内における特殊詐欺被害の実態と対策』と題したご講演をいただきました。
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オレオレ詐欺をはじめとする特殊詐欺はますます増えており今では窃盗等よりも特殊詐欺等の事犯の方が被害額が大きくなっているというお話には驚かされました。また、統計やビデオを使ってその最新の傾向と手口をご紹介いただき、併せて各地の警察及び関係団体がどのようにこの問題に取り組んでいるかなどをご紹介いただきました。
 
 
 第4部 パネルディスカッション
 
最後に、本セミナーを企画した東京司法書士会の 消費者問題対策委員会 六倉有二 委員長を司会とし、第2部・第3部でご講演をいただいた阿部耕治相談課長と高崎光警部に、東京司法書士会の 大冨直輝 消費者問題対策委員を加えた3名をパネラーとして、ディスカッションが行われました。
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大冨直輝委員からは、東京司法書士会における相談事業の取り組みと具体的な相談事例などが紹介され、その特徴として比較的少額の問題での相談もされているとの分析が示されました。特殊詐欺の被害額が一件あたりの被害額が300〜500万円程度となっている実態が第2部と第3部で紹介されましたが、これも最初は少額の被害であったかもしれません。特殊詐欺や悪質商法においては被害者が狙い撃ちにされて繰り返しの被害に合いやすいこと、初期段階での被害発見をすることは被害拡大防止に重要であることなどが、パネラーから指摘されました。
もちろんこうした被害に合わないことが一番なわけですが、誰もがだまされる可能性があるのであって、自分だけは被害に合わないとの考えはかえって被害を生み出しやすいということも全パネラーから繰り返し指摘されました。
また、知らないうちに詐欺の加害者とならないよう学校教育なども重要であるとの発言がありました。
被害を発生させないための他の方策としては、銀行口座や携帯電話など詐欺のツールとして使われるものの違法売買をさせないといった取り組みがとられてきましたが、他にも色々な試みがなされていることが紹介されました。
万一生じてしまった被害を回復させるための仕組み作りにおいては、例えば闇金融問題の際にとられたような手法もヒントになるのではないかといった提案もなされました。
いずれにしても特殊詐欺のような事案は、単に当事者同士の争いではなく犯罪なのであって、社会全体でその取り組みを強めていくことが必要であると確認しあいました。
 
 
最後に閉会挨拶が行われ、本セミナーは無事終了しました。
 
 閉会挨拶 岡田和代 東京司法書士会常任理事・企画部部長
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東京司法書士会では、これからも消費者被害の予防と啓発に努め、消費者問題解決への取り組みを続けてまいります。
 
以 上
 

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