お知らせ

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「東京司法書士会創立100周年記念式典」会長式辞(会長声明)

令和元年11月9日

「東京司法書士会創立100周年記念式典」会長式辞

( 会長声明 )

   東京司法書士会

                      会 長 野 中 政 志

 

 皆様、本日は、御来場いただきまして、誠にありがとうございます。

 

 東京司法書士会、第31代会長の、野中政志でございます。

 

 本日から、ちょうど100年前、すなわち、大正8年11月9日、東京地方裁判所におきまして、東京司法代書人会は、産声を上げました。

 

 明治5年8月3日、太政官布告無号達、司法職務定制において、代書人、すなわち司法書士が誕生してから、47年目のことでありました。

 

 その日、午前10時から開催された、創立総会において、会則と役員が定まり、その誕生の時から、ちょうど今、この瞬間までに、100年の時が流れた訳であります。

 

 この間、関東大震災、昭和改元、世界恐慌、といった出来事を経つつも、昭和7年、町村合併により、首都東京は、世界第2位の大都市となりました。

 

 その後、太平洋戦争、東京大空襲、そして終戦といった荒波を経て、昭和21年、日本国憲法公布、昭和25年、新司法書士法公布、昭和31年、東京会強制会、昭和34年、東京会事務所が独立した会事務所となり、昭和42年、東京会法人化、昭和45年、四谷に司法書士会館完成、といった出来事を経て、本日現在、東京を中心とする首都圏は4000万人近い圧倒的、世界最大の都市圏となり、東京都の人口は1400万人に届かんとし、東京司法書士会は、会員数4337名を擁することとなりました。

 

 今日、このような隆盛を迎えることができましたのは、ひとえに、先人の皆様方の御尽力の賜物であり、図らずも、創立100周年の会長を拝命することとなり、この100年の歴史の前に、身の引き締まる思いでございます。

 

 さて、本年は、平成から令和元年、東京司法書士会創立100周年という節目のほかに、もうひとつ、大きな出来事がございました。

 

 それは、司法書士法の改正であります。誕生から147年の時を経て、われわれ司法書士に使命が与えられました。

 

 司法書士は、登記、供託、訴訟その他の法律事務の専門家として、国民の権利を擁護し、もって自由かつ公正な社会の形成に寄与することを使命とする、というものであります。

 

 皆様、なんという、すばらしい使命でありましょうか。

 

 これまでの100年に、深い敬意と感謝をささげつつ、この使命とともに、これからの100年を歩んでまいりたいと考えております。

 

 司法書士の職務は、制度創設当初の裁判書類の作成から、経済の成長に伴う不動産登記、商業登記の発展、企業法務、そして社会の変化に伴う成年後見、簡裁代理、財産管理と、明治、大正、昭和、平成、そして令和を通して、時代の流れとともに、変革、成長を続けてまいりました。

 

 これまでの100年同様、これからの100年も、今のわれわれには想像もできないような、変化が続くことでありましょう。変化、変容のない物事は、存在いたしません。

 

 しかし、司法書士に対する、信用、信頼は、変化させてはなりません。

 

 司法書士は、これからも変わらず、常に国民の皆様の傍らに立ち、皆様が必要としている職務を行い、国民の皆様の、国家国益の、お役に立っていくものと確信をしております。

 

 結びに、御来場の皆様方に、心より、感謝を申し上げ、今後も変わらぬ、御指導御鞭撻をお願い申し上げますとともに、会員の皆様方、そして未来の会員・役員が一丸となって、司法書士の使命を、役割を果たしていきますことをお誓い申し上げ、私の創立100周年の式辞といたします。

 

 ありがとうございました。

 

「東京司法書士会創立100周年記念式典」会長式辞.pdf


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