お知らせ

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会長声明・民間事業者の登記申請書等の自動生成サービス等について

民間事業者の登記申請書等の自動生成サービス等について

(会長声明)

令和5年3月6日

東 京 司 法 書 士 会

会 長  野 中 政 志

 

 当会は、国民の権利を擁護する観点から、司法書士でない者が司法書士の業務を行うことを禁止した司法書士法第73条に違反する行為により、都民の皆様に被害が及ぶことがないよう、調査及び同条違反行為の防止活動を行っております。

 令和5年2月21日(火)午前11時から開催の衆議院予算委員会第三分科会において、インターネットを利用した登記申請書等の自動生成サービスについて質疑が行われました。同質疑においては、一部民間事業者による違法行為が疑われる事例が散見されるとの指摘がなされ、政府参考人である法務省民事局長から「民間事業者が依頼者に代わって登記書類を作成したと評価されるような場合」、「収集した戸籍記載から民間事業者の判断で相続人を特定し依頼者に代わって登記書類を作成したと評価されるような場合」、「個別具体的な事案を前提に登記申請書類の作成に関する相談を受けて回答したり、助言したりして、登記申請書類の作成にあたって依頼者からの相談に応じたと評価されるような場合」には、司法書士法に抵触するおそれがあるとの答弁がなされました。

 民間事業者や無資格者が、登記申請書類の作成や書類作成の相談に応じることは、司法書士法に抵触する違法な行為であり、司法書士法第78条により、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられる行為です。

 当会としては、このような民間事業者の活動について、監視を継続し、また、民間事業者や無資格者による登記申請書類の作成や書類作成の相談が疑われる事案については、所要の調査を実施して、厳正に対処して参ります。

 司法書士は、国民の権利を擁護し、自由かつ公正な社会の形成に寄与することを使命としており、また、国民の重要な財産を公示する不動産登記制度において、真正な権利関係を公示するため、重要な役割を担っています。司法書士は、民間事業者などとは異なり、相続登記手続を行う際には、単に戸籍を収集して、登記手続を行うだけではなく、登記等の法律事務の専門家として、個々の具体的な事案に即した説明や助言を行い、依頼者の権利を擁護するために、法律事務を行っています。

 都民の皆様や自治体の皆様におかれましては、民間事業者のインターネットを利用した登記申請書等の自動生成サービスを利用されるに際しては、違法なサービスに関与されないよう、御留意ください。


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